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1月28日
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鳴門では大塚国際美術館というちょっと特殊な美術館を訪れました。陶板印刷で作られた“実寸大”の西洋美術の名作1000点以上が

ずらりと並んでいるのです。「とはいえ“印刷”でしょ?」と思われるでしょう。私も実際に行って観るまでは半分その思いが捨てきれませんでした。

ところがこれが凄かったのです。4時間半鑑賞していましたが、結局全部見ることができないまま閉館時間になってしまいました。 (約10%残)

私はこの美術館を「巨大な西洋美術史の実寸大の画集」だと思いました。“実寸大”と“歴史が連続している”ことの凄さがこれほどとは、と。

また、環境展示という、(やはり実寸大の)古い礼拝堂の形の部屋を作ってイコンなどをはめ込むなど、そのバーチャル感の高さは驚きでした。

ただ、多少の西洋美術についての基礎知識があるほうが、この美術館を楽しめると思います。今までバラバラに吸収していた西洋絵画の知識が、

ひとつの流れとしてつかめたり、誤解が修正されたり、と、自分の知識の偏りを自覚でき、どの時代が抜け落ちているかを学ぶことができました。

久しぶりに西洋美術史の集中講義を受け直した気分でしたが、充実した一日を過ごすことができました。芸術学を専攻したい人は必見です。

超一級の作品群を一度に消化したためか、一瞬、私は圧倒され筆を折りたくなりました。絵描きの鑑賞は要注意かも。。

(鳴門の渦潮)